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映画「ドライヴ・マイ・カー」で印象に残った3つのポイント

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村上春樹原作、濱口竜介監督の映画「ドライヴ・マイ・カー」

 

日本映画初の作品賞など4部門にノミネートされましたね。

 

濱口竜介監督は50ページにもみたない原作をどんどん膨らませて

あれだけの大作、179分、約3時間の作品に仕上げ

その脚本の素晴らしさは賞賛を浴びていますね。

 

「ドライヴ・マイ・カー」

個人的に心に残ったポイントを3つあげるとしたら、

まずは「無音の美学」

劇中、無音になるシーンが数カ所ありました。

それは2パターンありまして、一つは、手話で伝えるシーン。

もう一つは意図的に無音にするシーン。

どちらも、静寂の中で多くを物語るシーンでした。

音がないと、よりその状況を捉えようとしますし

伝えようとする何かを感じ取ろうとしますよね。

無音の美学、と言いますか、とても印象的でした。

 

二つ目は「声の存在感」
主人公家福の妻、音の「声」。

この声に終始、取り憑かれると言いますか、囚われてしまいます。

そして役者が集まって芝居の稽古をするとき

あえて、感情を入れない本読みをするんですが

その時、声が何を意味するのか。。。

それはこの作品の大きなテーマのように感じます。

「声」というと、この作品の劇中劇では日本語、英語、中国語、韓国語、そして、手話も使われて斬新でした。コミュニケーションにおける言葉や声が持つ意味についても考えさせられました。

 

3つ目は「真っ赤なサーブ900」

西島秀俊が演じる主人公、家福が運転する愛車はスウェーデンのサーブ 900。

原作では黄色のコンバーチブルですが、映画では赤のターボ、2ドアのサンルーフ付き、でした。日本で1978年から1993年まで販売されていた初代モデルです。生産終了してから30年近く経つクルマですが、家福が15年乗っているというこだわりの愛車。劇中では東京都内、広島県から北海道へとドライビングを続けます

 

サーブ 900を乗り続ける人って、生き方にもこだわりを感じますね。

それは映画の中でも表現されてたように思います。

 

サーブ900に同乗させてもらい

人生のドライブをしているような映画「ドライヴ・マイ・カー」

 

現地時間3月27日に行われる

第94回アカデミー賞授賞式での発表が楽しみですね。